長昌寺の未来
先日、毎日新聞デジタルに長昌寺の記事が掲載されました。
取材に来てくださった記者さんが、お寺の事情に詳しいお知り合いとお話されていて、
「お寺はこの先続いていくのか?」と質問をした際、
「お寺は厳しい時代ではあるけど、存続のカギを握ってるのは女性かもしれない」というこたえが返ってきたそうで、
その流れから、今回は住職ではなく住職の妻が取材を受けることになりました。
お寺出身というわけでもなく、実家の宗派も曹洞宗ではないという環境から嫁いできてあっという間の10年。
お寺で働いてきての思いや活動内容を、お話しさせていただきました。
お話しさせていただくにあたり、仏事以外でもお寺に足を運んでもらえるようにと8年前から始めたおてらじかん
(坐禅、写経写仏、ヨガ、境内のお掃除、蓮の植え付けなど)の活動についても振り返りをすることとなり、
数えてみると、2024年におてらじかんに来ていただいた方々はのべ人数で約1500名だったようです。
私たちがやってきた活動は、あまり奇をてらう活動はなく、「お寺っぽいね」と言われることばかりだったと思います。
墓じまい、お寺離れ、檀家離れという言葉が聞かれる時代ですが、
まだまだこんなにもお寺は求められていると思えた日々でもありました。
とはいえ、経済基盤は仏事にあります。
住職は丁寧な仏事を心がけつつ、
僧侶でなくても出来る仕事はスタッフそれぞれが得意分野を生かし役割分担をしながら、
よりよいお寺になるよう進めてきたつもりです。
そう考えると、仏事が主な仕事で予定が立ちにくかったり、
忙しくて色々なことに手が回らない住職以外の人(男性女性関係なくになりますが)が動くことは、
効率的に活性化を進められるのかもしれないと思います。
記事の中で、「住職の仕事のパートナーであり同士」と書いていただきましたが、
まさにそのような気持ちで10年過ごしてきました。
何の根拠もない、「たくさんの人に大切に思われる場所は未来に残っていくのではないか」という思いで活動して参りましたが、
今年も多くの方にお寺にお越しいただくことが出来ました。
法話をしながらお寺に人を集め、敷地を広げ、床が抜けそうだった本堂と客殿を建て替え、葬儀会館やホールを作ってくれた先先代の時代、
何もなかった境内にどんどん木を植えて美しく整え、薬師堂や山門を建て、環境を整えてくれた先代の時代、
時代をこえて、その頃からの恩恵をもらっています。
それより前の時代のことは、もう知る人がいませんが、この境内のあらゆるところに歴代住職や今はもういない檀家さんの思いが確かにあるのだと思います。
私たちは、自分たちのいない未来にどんな贈り物を残せるのか…
普通の会社で、創業100年といえばものすごい老舗ですが、お寺の世界では時間軸が異なります。
長昌寺は開山して260年の新参者ですが、
それでも、今の住職で24代目です。
たまたまこの時代に、縁があって長い長い歴史の一端を任されています。
私たちの時代も、あっという間に過ぎ去っていくのだと思いますが、今この瞬間の気持ちの連続が長昌寺の未来。
今後もコツコツ活動を続けて参りたいと思います。